太陽の黄経が270°の冬至点に達する日
冬至とは、中国の暦をもとにした二十四節気の一つで、1年を24等分してそれぞれに季節を表す名称をつけたものです。
立冬と立春の真ん中にある節気で1年のなかで太陽が出ている時間が最も短く、夜の時間が最も長い日です。
冬至を境に日没の時間が少しずつ遅くなり、昼が長くなっていきます。
今年は12月22日が冬至となりますが、毎年同じ日となるわけではなく太陽の黄経が270°の冬至点に達する日です。
地球は1年かけて太陽を1周していますが、回転軸がやや傾いているために冬至の日も毎年一定の日とはならないわけです。
でも大体は12月21日か22日に冬至点に達します。
柚子風呂の日! なぜ冬至にゆず湯(柚子湯)に入るの?
冬至の日、柚子湯に入ると風邪をひかずに冬を越せると言われています。
柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」。
こうした語呂合せから、冬至の日にゆず湯に入ると思われていますが、もともとは運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)だと考えられています。
昔は毎日入浴しませんから一陽来復のために身を清めるのも道理で、現代でも新年や大切な儀式に際して入浴する風習があります。
冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもありました。
端午の節句の菖蒲湯も同様です。
また、柚子は実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。
冬至の食べものといえば「かぼちゃ」の理由
かぼちゃは別名「なんきん」で運盛りのひとつですが、漢字では「南瓜」と書きます。
前述のとおり、冬至は陰が極まり再び陽にかえる日なので、陰(北)から陽(南)へ向かうことを意味しており、冬至に最もふさわしい食べものになりました。
また、かぼちゃはビタミンAやカロチンが豊富なため、風邪や中風(脳血管疾患)予防に効果的です。
本来かぼちゃの旬は夏ですが、長期保存が効くことから、冬に栄養をとるための賢人の知恵でもあるのです。